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青嶋利陶作陶展 ギャラリーきほう

5月7日(火)~5月12日(日)まで、大有 ギャラリーきほうにおいて、青嶋利陶 作陶展を行います。この機会に是非、お手にとってご覧ください。

会期:2019年5月7日(火)~12日(日)

会場:大有ギャラリーきほう  〒162-0827 東京都新宿区若宮町27

お問合せ:TEL  03-3260-3727

綺麗さびに通じる茶道具を目指して

堅牢で、褐色の渋味が遠州公に注目され、遠州七窯の一つに数えられた志戸呂焼。その伝統をいまにつないでいるのが志戸呂焼の窯元の一つ、遠州志戸呂利陶窯だ。個展開催にあたり、遠州流を支える向栄会の職方 遠州志戸呂利陶窯二代目・青嶋利陶先生を静岡県島田市に訪ねた。

利陶窯に通った青年

静岡県西部、大井川を見わたす島田市金谷の一角に志戸呂焼の窯元、利陶窯がある。遠州七窯の一つにも数えられた名窯で、窯の主は青嶋利陶さん、利陶窯の二代目だ。青嶋さんにこの陶芸の道に入るきっかけを聞いた。「私が中学生のとき、志戸呂焼の職人だった父親が急逝しましてね、家業は廃業、私も学校を卒業すると勤めに出たのです。そのころ(平成二年)、私の父とも知り合いだった本多先生(初代利陶)が窯を起こされ、その窯が気になりまして…」よく利陶窯に通ったという。青嶋さんは陶芸を、趣味程度にはつづけていた。そのうち利陶窯へ入ることになったが、まずは基礎を身につけようと愛知県立窯業技術専門校へ。一年後、晴れて本多利陶師匠のもとに弟子人りした。師匠のもとで修行に励んだが、平成八年に師匠が他界。しかし窯からは離れず、以来、利陶窯の職人としてつとめ、腕を磨いた。そんなころ、作風の指導をあおいでいた遠州茶道宗家宗実家元から「そろそろ独立し、二代目としてやらせてもらうように」とのお言葉をいただく。二代目利陶の誕生だった。平成十八年のことだ。

綺麗さびに通じる志戸呂焼の特質

志戸呂焼の歴史は古い。良質の陶土に恵まれ、室町期以前にはすでに始まり、家康には朱印状を与えられて保護されるほどだった。志戸呂焼は磁器のように硬質で、独特の褐色をもつことから、初めは茶壺などの生産が主だったという。この志戸呂焼の特質に注目し、茶道具生産を指導したのが〝時の茶人〟だった遠州公で、青嶋さんはその遠州公の思いをいまに伝えようとしている。

「端正な形をもち、土のきめ細かさとシャープな風合いが出るので、派手さはないが、それが綺麗さびに通じるのだろうと思いますね。」と青嶋さんは言う。

続きは「茶道誌遠州6月号」にて>>